『謎解きの次は謎解きだ!』あのトレジャーハンター映画の続編、ナショナルトレジャー2は次回作への伏線?

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ディズニーの謎解きアドベンチャー映画、『ナショナル・トレジャー』が2004年に公開され、2007年に続編の『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』が公開されてから早13年。もはや次回作はないのかと思いきや、やってくれました。

【目次】

●あらすじ
●小ネタの解説(ネタバレあり)
・南北戦争
・ゴールデンサークル騎士団
・ブースの日記
・エリア51
・ラシュモア山

引用元:eiga.com

2020年5月現在、シリーズ3作目となる新作映画の企画を進行させているというニュースが発表されました。更に、ディズニーの動画配信サービス「Disney+」向けにも『ナショナル・トレジャー』のテレビシリーズが企画されているという事で、両作の公開及び配信時期はまだ明らかになっていませんが、ナショナルトレジャーファンとしては乾杯に次ぐ乾杯でお祭り騒ぎといったところでしょうか。

気になる演者はと言うと、映画はもちろん前作のオリジナルキャストということで、まずはホッと胸をなでおろした次第であります。

そして、動画に関しては若手の俳優さんが起用されるようですが、こちらもシリーズ化されるとのこと、ニコラス・ケイジ(主人公のベン役)とジャスティン・バーサ(ベンの親友ライリー役)、あるいはニコラス・ケイジとダイアン・クルーガー(ベンの妻役)のようなゴールデンコンビとなっていくのかと思う今からワクワクです。

さて、これから『ナショナル・トレジャー』の世界にやってくる方、そしてオールドファンの方、どちらの方も外せないのが今回ご紹介する『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』です。

引用元:eiga.com

考古学者であり冒険家のベン・ゲイツが国家の宝を発見し、名誉と大金と、そして最愛の妻を得て『成功者』としての頂点を極めた第一作のその後。少し登場人物達の人間関係も変化しています。

不仲だった父親、パトリックとの関係も良好となり、二人で祖先の功績を発表するまでになっていましたが、前作ではあれだけカッコいいエンディングを迎えたにも関わらず、妻となったアビゲイルとはビミョーな関係になっており、別居のためインテリアを奪い合う仲となっています。

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あらすじ

1865年4月、リンカーン暗殺の夜。

飲み屋にいたベンの祖先であるトーマス・ゲイツの元に、ある日記を持った2人の男が現れます。リンカーン暗殺の犯人であるブースととその仲間、サイラス・ウイルキンソンでした。彼らは謎解きが得意であったトーマスに、日記に記された暗号を解くよう依頼します。「暗号を解くにはキーワードが必要だ」とトーマスが告げると、ブースはメモを指し言います。キーは「誰もが払うべき代償」だと。

時計を見たブースは、劇場で観劇している大統領の暗殺を決行するためその場を離れます。トーマスはその暗号が、黄金の都市の存在を示すことを読み解きますが、サイラスが過激派・ゴールデンサークル騎士団の一員であることを察知すると、暗号の記されたページを破り暖炉の炎の中へと投げ込みます。「戦争は終わったのだ!」と。

時を経て、現在。

ベンとパトリックは“南北戦争の功績”についての講演会に参加していました。

ベン達の祖先であるトーマス・ゲイツが解読したブースの日記には、隠された莫大な黄金の存在が記されており、『その手掛かりを焼き捨てることで、過激派が資金を手にするチャンスを阻止したのだ、つまり合衆国を守ったのが、ゲイツ家の祖先なのだ』という説を発表します。

その会場の観衆の中に、『失われた日記のページ』を持った一人の男がいました。

引用元:www.fanpop.com/

名前はミッチ・ウイルキンソン。トーマス・ゲイツに暗号の解読を依頼しに来たサイラス・ウイルキンソンの末裔でした。

彼が手にしていた一枚の紙片には、トーマス・ゲイツが大統領暗殺の犯人であることを示唆した記述が残されていました。トーマス・ゲイツはアーティフェックス(計画者、または首謀者)であると――。

その先の部分は炎で焼かれ、何を計画したのかは不明でしたが、このページが世に出されたことにより一転してベンとパトリックは『大統領暗殺者の末裔』という汚名を着せられることになってしまいます。

汚名を拭い去るには、宝物が本当に存在したことを証明する必要があります。祖先がいたからこそ今の自分がいる――トーマスが『リンカーン暗殺の犯人』ではないことを証明するため、ベンとパトリックは再び謎解きに挑むこととなるのでした。

最初の手がかりである日記の暗号を解読し、第二の手がかりを得たベンは、親友のライリーと共にパリへやってきます。そしてアビゲイルも加わりロンドンで第三の手がかりを得ますが、なぜかそこにはミッチの姿が。彼もまた宝を追ってベン達をつけ狙っていたのでした。

引用元:eiga.com

謎解きが示す次のヒントを追って、一行はアメリカに戻ります。ホワイトハウスの大統領執務室へと入り込んだベン達が得た、第四の手がかり――。

それは『巻物を持つ鷲』という秘密のマークでした。意味するのは「秘められた大統領の本」。歴代の大統領だけが受け継ぐことのできる、アメリカのすべての秘密が描かれた本の中に、次の手がかりがあるという事を示しているのでした。

この本を見るには、大統領と2人きりで会わなければならない――。ベンは大統領を誘拐するとライリー達に告げます。

大統領誘拐という更なるリスクを負いながらも、ベンは祖先の名誉を守るべく再び宝探しへと向かうのでした。

引用元:www.fanpop.com/

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小ネタの解説(ネタバレあり)

ナショナルトレジャー2は、歴史を詳しく予習しておかなくてももちろん楽しく観ることが出来ます。ですが、展開上知っておくと更に理解が深まる場面もありますので、ご参考までにかいつまんでご紹介したいと思います。映画をご覧の際に、合わせて読んでいただければと思います。

●南北戦争

1861年から1865年にかけて、アメリカ合衆国の北部諸州と南部諸州との間で行われた内戦です。

当時イギリスでは、綿織物の生産が爆発的に増加しており、綿糸の輸入をアメリカ南部にも頼っていたため、南部では奴隷制を基盤に綿花の大規模農園で経済が栄えていました。

一方アメリカ北部では工業化が進んでおり、労働力の流動を望んでいたのもあり奴隷制に反対をしていました。自国の工業製品を優位に保ちたい北部と、イギリスとの自由貿易を保ちたい南部では貿易の方針も、奴隷制という制度に対する方針も意見が異なり、次第に争うようになっていきます。そんな中、奴隷制に異を唱えるリンカーンが大統領に就任したことに端を発し、南北戦争が勃発します。戦争は1965年4月14日にリンカーンが暗殺される直前の、4月9日迄続きましたが、北部の勝利に終わっています。

●ゴールデンサークル騎士団

南北戦争(1861年~1865年)時にあったとされる秘密結社。1861年に結成されリンカーンを暗殺したジョン・ウィルクス・ブースが所属していたとされています。南軍よりの過激派で、メキシコ、中央アメリカ、カリブ海を植民地化する計画を持っていました。一説にはリンカーン暗殺には官僚も関わっており、リンカーンに殺意を抱いていたブースを雇ったのではという説もあります。

●ブースの日記

ブースはリンカーンを暗殺した後、捜索隊の射撃により亡くなったとされています。そして裁判では、当初ブースの日記については発見されていないとしていましたが、その後一転し、「発見された」として裁判に提出されました。ただし日記には暗殺事件の期間の24ページが破られていました。

●エリア51

アメリカ空軍によって管理されていネバタ州南部の一地区で、2013年にホワイトハウスが正式にその存在を認めましたが、長年その存在を認めもせず否定もされなかったため様々な憶測が飛び交っていました。アメリカ政府や軍の機密事項が基地内に存在するといわれており、部外者の立ち入りや撮影は一切禁止されています。

引用元:gizmodo.com/

●ラシュモア山

サウスダコタ州キーストンに存在。歴史に名を残した4人の大統領、ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーンの胸像が彫られています。このあたりはゴールドラッシュ期(新しく金が発見された地へ、一攫千金を狙う採掘者が殺到した時期)に白人とアメリカ・インディアンとの激しい抗争が繰り返された地で、大統領の彫刻が彫られたラシュモア山を含むブラック・ヒルズは、古くからアメリカ・インディアンの聖地とされていました。

引用元:park.looktour.net

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次回作への伏線?

映画の中で大統領がベンに依頼した、47ページ――。

エンディングで大統領はベンに、47ページについて何か報告はあるか?と問います。それに対しベンは「お役に立てると思います。世界が変わるでしょう」と謎の回答をしています。

多分映画を観た方は、これは次回作への伏線で、すぐにでも第三作目が制作されるに違いないと期待に胸を膨らませたと思います。が、それから13年。ずいぶんファンとしては焦らされた感はありますが、この謎が今制作中の作品で解かれるのかどうかは観てのお楽しみ。

この「47ページの謎」については様々な方が予想を立てています。

アメリカ独立記念日の7月4日をさかさまにした数字とも取れます。独立宣言がなされたその裏側で、なにやら一波乱があったというストーリーもアリかもしれません。

ナショナルトレジャーは、第一作はアメリカ独立戦争の最中に隠された秘宝を、第二作では南北戦争終結時に迷宮入りした秘宝を扱っています。

次も同じパターンで行くのであれば、歴史上有名な戦争にまつわるエピソードが出てくるかもしれません。そういえば、海上を舞台にした戦争エピソードはまだないので、例えば19世紀初頭起こった、エーゲ海の海賊掃討作戦などをモデルにしたら面白いのでは・・・などと勝手に想像したりしています。

感想

引用元:www.fanpop.com/

ナショナルトレジャー第二作は、前作と同様、歴史にまつわる単語やエピソードが盛り沢山でした。冒頭ではベンとアビゲイルがもう元に戻らないのでは?と心配になりましたが、やはりゴールデンコンビ健在、安定のエンディングとなっています。そして登場人物みんな、相当な歴史オタクである所も健在。

大統領がマウントバーノンの地図をベンから渡された時「ジョージ・ワシントンが自ら書いた地図だ」と興奮し「私はエール大で建築史を専攻した」と言うのですが、「ここにもまた歴史オタクが・・・」とちょっと笑ってしまいました。

次の作品でももまたマニアックな登場人物が作品を盛り上げてくれるに違いありません。

13年の時を経て、どんなストーリーになるのか・・・。楽しみです。

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