【目次】
●グレードは4種類★好みの味を選ぼう
・ゴールデン(デリケートテイスト)
・アンバー(リッチテイスト)
・ダーク(ロバストテイスト)
・ベリーダーク(ストロングテイスト)
●メープルシロップは万能な甘味料
●主な砂糖のGI値、糖質、カロリー
●メープルシロップは熱に強い(レシピ)
●新生姜で作る生姜シロップ(レシピ)
静岡県の伊豆にある修善寺『虹の郷』というテーマパークにあるカナダ村。
その中の小さな雑貨屋さんで売っていたメープルシロップがキラキラ輝いて、とっても綺麗で、思わず購入したのがこちらの商品です。
商品棚に置いてあった中でも一番金色で、瓶の向こうが透けて見えそうなくらい透明感のある『エクストラライト』というグレード表記のメープルシロップは、味も風味も癖がなく「何の料理にも使える!」と直感。これはいいモノに出会えた、と喜んで帰宅したのを覚えています。
ちなみにエクストラライトというグレード表記は2017年以前の表記の商品です。2017年以降の表記ではゴールデン(デリケートテイスト)と記載されています。焼き物の下味や、煮物に使う砂糖の代わりに入れるとコクがでて、とても美味しく仕上がります。味もさることながら、メープルシロップには様々な栄養素も入っているので、日常に『ヘルシーをちょい足しする』感覚で使えるのが楽しくもあります。
スーパーでよく見かけるメープルシロップ――そのほとんどは、カナダ産です。そのほかアメリカの北東部や日本の山形、埼玉でも製造されています。
これから商品を買うのでしたら、メープルシロップ以外何も入っていないピュア(100%メープル)と記載されたものを是非選んでください。他のものが入ったシロップですと、メープル本来の栄養素が得られなくなってしまいます。私はカナダ産の100%を購入するようにしています。
グレードは4種類★好みの味を選ぼう
カナダ産のメープルシロップは現在4つのグレードに分けられています。
グレードによって味も風味も違ってくるのですが、それを知ると、メープルシロップを何倍も楽しめるようになるので、是非ご参考にしてみてください。
●ゴールデン(デリケートテイスト)
収穫の時期の最初の頃に集められた、言わば一番搾りのようなシロップです。透明感のある金色のメープルシロップで、とても上品な味です。和食にも美味しく使え、煮物から焼き物まで、ヘビロテできます。メープルシロップの透明感を表す表記を透過率(光をどれくらい通すか)というのですが、ゴールデンの透過率は70~100%です。
●アンバー(リッチテイスト)
ゴールデンの次に採取された、透過率50~74.9%のメープルシロップで、透明感のある琥珀色です。アンバーとゴールデンはよく市場に出回っており、スーパー等で見かけることも多い商品です。こちらもお料理によく合う味です。さっぱりした舌ざわりのゴールデンよりは少しまったりとした甘みになります。かぼちゃの煮物や肉料理に、コクを出したい時に使えます。ヨーグルト等のデザートに直接かけても。
●ダーク(ロバストテイスト)
アンバーの後に採取されたもので、透過率は25~49.9%です。濃い茶色でメープルシロップの風味がより強くなっています。こちらはホットケーキやコーヒーなど、メープル感を楽しみたい時に使いたい味です。
●ベリーダーク(ストロングテイスト)
深い茶色で、透過率は0~24.9%。濃厚な味わいです。実はこちらは2017年以前の『ダーク』という表記の時に“一番濃いメープルシロップ”として味見したことがあるのですが、ちょっと苦みもあるような『通の人』が好むような味がしました。石鹸などの香りづけなどに使われるようです。
メープルシロップは万能な甘味料
メープルシロップはサトウカエデの樹液を煮詰めた天然食材で、白砂糖の代用として何の料理にも使えます。GI値は73、カロリーは100g257kcalと白砂糖より低く、製造段階で殺菌しているので赤ちゃんでも食べられます。ちなみに上白糖はGI値が109、カロリーは384.1kcalです。
💡GI値は、食べてから血糖値が上がるまでにどれくらいの時間がかかるかを示す数値で、これが低いほど糖の吸収が穏やかになります。ちなみに高GI値は70以上、低GI値は55以下が目安です。
主な砂糖のGI値、糖質、カロリー
【種類】 | 【GI値】 | 【糖質】 | 【カロリー(100g当たり)】 |
グラニュー糖 | 110 | 100.0g | 386.9kcal |
上白糖 | 109 | 99.2g | 384.1kcal |
三温糖 | 108 | 99.0g | 381.9kcal |
黒糖 | 99 | 89.7g | 354.0kcal |
キビ砂糖 | 不明 | 100.0g | 396.0kcal |
甜菜オリゴ糖 | 65 | 78.0g | 295.0kcal |
メープルシロップ | 73 | 66.3g | 257.0kcal |
はちみつ | 88~40 | 78.7g | 294.0kcal |
マヌカハニー | 48~67 | 80.0g | 300.0kcal |
アガベシロップ | 25 | 68.0g | 310.0kcal |
メープルシロップはデトックス効果やむくみにも良いと言われており、健康を意識する方からも注目を集めている甘味料です。
他の甘味料と比べてミネラル、ビタミンの含有量が多く、日本人に不足しがちなカルシウムやマグネシウム、余分なナトリウムを輩出するカリウム等が含まれています。そして、有害な活性酸素から体を守るポリフェノールも入っていて、色々お得感のある食材なのです。
このようにメープルシロップは使い勝手の良い甘味料ですが、弱点もあります。カビ易いのが難点です。開封したら冷蔵庫で保存し、一か月以内に食べきらないとなりません。冷凍庫に入れても固まらないので、心配な方は冷凍しておいて、使う時に少し常温に置くなどした方がいいかもしれません。
また、メープルシロップは花粉のアレルギーの方には注意が必要です。植物から採取されるためですが、はちみつも同様です。喉のかゆみや詰まった感じが出る、と海外での症例もあるとのこと、日本ではまだ目立った報告はされていないようですが、アレルギーのある方はお気を付け下さい。
メープルシロップは熱に強い
調味料としての自然派甘味料として、ハチミツとよく比較されていますが、お料理の風味付けとしてでしたらハチミツはお勧めです。ですが、本来ハチミツは熱に弱く、加熱するお料理に加えるとハチミツからの栄養素は取れなくなってしまいます。一方、メープルシロップは熱に強いので、加熱しても栄養価は失われません。ですので、調理方法によって使いわけるとよいと思います。はちみつも、多売の為に加熱処理されて安価に販売されているケースもあるようですので、栄養の取れるはちみつをお探しの場合はよく調べて、非加熱のはちみつを購入できるお店を選定するのが安心です。
ということで、カブとひき肉の煮物を作ってみました。砂糖をメープルシロップのアンバー(リッチテイスト)に置き換えて作っていますが、しっかりコクも出ています。
★カブと挽肉の煮物
カブと挽肉の煮物の作り方
【材料】 | 【分量】 |
カブ | 3本~4本(小さめ) |
挽肉 | 150g前後 |
水 | 300cc |
白だし | 小さじ1杯 |
醤油 | 大さじ2杯 |
料理酒 | 大さじ1杯 |
メープルシロップ | 小さじ1杯 |
生姜汁 | ごく少量 |
水溶き片栗粉 | 適宜 |
①カブと葉を切り分け、どちらもよく洗ってよく水分を切る。カブは小さいものなら皮ごと煮る。スポンジなどでよく洗い、汚れが取れない所だけそぎ取る。4~8等分し、葉の部分は3cmくらいに切る。
②鍋に水300㏄、白だし、醤油、酒、メープルシロップ、生姜汁を入れ煮立てる。
③鍋にカブを入れ5~10分、カブのサイズに合わせて煮て、柔らかくなったら取り出す。
④次に葉を煮る。まず葉の茎から先に鍋で1分以上煮て、葉の先の部分も入れ、煮る。トータルおよそ2~3分、柔らかくなったら取り出す。
⑤挽肉を鍋に入れ、煮立ったら灰汁を取り、火を弱め肉の塊が出来ないようほぐしながら5分以上煮る。
⑥⑤を水溶き片栗粉でとろみをつける。出来上がったらカブと葉、挽肉の餡を器に盛る。(日清の「水溶きいらずのとろみ上手」等、振りかけタイプの片栗粉を使うと、味が変わらずにトロミを付けられます)
冷めていく時に味がしっかり染み込みます。作りたてもいいですが、時間を置いて食べるとなお美味しいです。今回はカブと葉とひき肉を別々に煮ましたが、時間がない時は全て一緒に煮ても大丈夫です。
新生姜で作る生姜シロップ
新生姜で作る生姜シロップの作り方
2パターンのレシピをご紹介します。
水を加えずに煮詰めるレシピと水を加えて煮詰めるレシピです。水を加えず生姜の水分とメープルシロップだけで煮ると、生姜の風味が付いた濃厚な甘いシロップができます。ヨーグルトのソースにしたり紅茶などに入れる場合はこちらがお勧めです。生姜とメープルの量に対して出来上がるシロップの量が少ないという難点はあります。
水を加えて煮るレシピですと、さっぱりした甘さ控えめなシロップが出来ます。こちらは炭酸で割ってジンジャーエールにしたり、ビールで割ってシャンディガフにしたりするととても美味しいです。水を加えないレシピより量が多く出来ます。
★水を加えないレシピ★
【材料と用意するもの】 | 【分量】 |
新生姜(スライスした正味の分量) | 100g |
メープルシロップ | 100g |
レモン汁 | 小さじ1杯 |
消毒した保存瓶など清潔な容器 |
①新生姜はよく洗い、汚れた部分はそぎ落とし、水気を切る。
②新生姜を薄くスライスする。薄くスライスすることで、後々他のお料理に使い回しできます。(生姜の佃煮や、魚料理等)
③鍋に生姜のスライスとメープルシロップを入れ、ホコリが入らないようラップをして1~2時間くらい放置する。
④生姜から水分が出てきたらラップを外し、鍋に火をかける。中火で煮はじめ、鍋の淵にふつふつと小さな泡が出始めたらすぐにごく弱火にし、10~12位煮る。泡がポコポコ現れて、沸騰しそうになったら鍋を10秒程度火から外す等、温度が上がりすぎないように注意してください。少しトロッとしてきたところで火を止める。
⑤荒熱が取れたら茶こしで濾してシロップを瓶などに詰め、レモンを加える。レモンを加えるタイミングはお好みで。私は生姜のスライスを使い回しするので濾した後に入れます。
★水を加えるレシピ★
【材料と用意するもの】 | 【分量】 |
新生姜 | 100g |
水 | 100cc |
メープルシロップ | 100g |
レモン汁 | 大さじ1.5杯 |
清潔な容器 |
①~②は上記のレシピと同じ
③鍋に生姜と水、メープルシロップを入れ中火にかける。鍋の淵にふつふつと小さな泡が出始めたらごく弱火にして12分位煮詰める。沸騰させてしまうと生姜の風味が飛んでしまうので、泡がポコポコと大きくなり始めたら鍋をちょっと火から外すなどして鍋の中の温度を下げる。
④少しトロッとして来たところでレモンを加え火を止める。荒熱が取れたら瓶などに詰める。
炭酸で割ってジンジャーエールにしたり、ビールと割ってシャンディガフにしたり。ヨーグルトに入れてもとても美味しいです。
身体が内側から温かくなるのでホットドリンクにも使ったりしています。
↑新生姜を使ったレシピはクックパッドでも紹介していますので是非ご覧ください。
最後に・・・
100%ピュアのメープルシロップは調味料としては決して安くはないので、日々の全てのお料理に、というワケにもいきませんが、時々買ってきては味の変化を楽しんでいます。
是非、調味料として隠し味に使ってみて下さい。