自宅でカフェみたいな抹茶ラテの作り方★忙しい方にお勧めはシェイカー!

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【目次】

●抹茶の濃さは粉の段階で決まる!
●スプーンで溶かしただけの抹茶は❝良薬口に苦し❞?
・ミルククリーマーで抹茶ラテ
・泡だて器で抹茶ラテ
・シェイカーを使って抹茶ラテ
・茶筅で抹茶ラテ
●茶筅で点てた抹茶ラテの作り方
●茶筅で抹茶はやはり鉄板の味
●点てた抹茶を提供している喫茶も

抹茶が美味しい・・。そして目に優しく、体にも良いそうで・・・。

世間ではとっくに抹茶ブームで、カフェ☕でも気軽に飲めるようになって久しい抹茶ラテ。なぜか今頃になって突然マイブームがやってきました。無性に抹茶が飲みたい、でも毎日カフェに行くわけにもいかず・・・。

というわけで、節約の一環と言い訳しつつ、『自宅でカフェみたいな抹茶ラテ』を目指し抹茶グッズをあれこれ使い比べてみた結果・・・これならカフェ超え?!な優秀アイテムを発見。毎日気軽に抹茶を飲みたい方必見です。

抹茶の濃さは粉の段階で決まる!

まず必要なのは抹茶の粉です。抹茶には濃茶(こいちゃ)と薄茶(うすちゃ)の2種類あります。

濃茶とは文字通り濃く仕上げるため用の抹茶のことです。質の良い専用の抹茶を濃いめに練り、茶会では客人がひとつの椀で回し飲みします。

薄茶は薄めに点てるための抹茶で、茶会以外でもよく目にするのがこちらです。カフェで飲む抹茶も薄茶の味がするので、何を買ったらよいのかわからない方は、まずは質の良い薄茶をお勧めします。一般的には値段が安いものは苦みが強く、高いものほど苦みより旨味が勝るようです。

写真は伊藤園の薄茶です。二種類あり華の宴のほうが濃く、霧の音はさっぱりした味です。どちらも苦みが少ない質の良い抹茶です。お店のお姉さんの個人的なお勧めは、霧の音でした。甘くした抹茶ラテに合うさっぱり感がよいとのことです。

開封後の抹茶を美味しく飲める賞味期間は2週間程度です。

通常一回抹茶を点てるのに2g程度使うのですが、あまりグラム数が多いものを購入しても美味しく飲める期間は短いので、私は20g入りをマメに購入するようにしています。

スプーンで溶かしただけの抹茶は❝良薬口に苦し❞?

 今回は「自宅で気軽に」を目標にしていたので、まず最初にスプーンを使って粉末をお湯で溶き、ミルクで割ってみました。抹茶は茶こしでこしています。一口飲んで、粉っぽさが気になりました。そのうえ苦みが口に残り、とても美味しいとは思えません。もしかしたらかき混ぜ方が雑だったのかもしれません。  ・・・その日から抹茶をより美味しく飲むための試行錯誤が始まりました。約1か月かけて行きついた、「美味しい抹茶ラテへの道のり」。使用したグッズは以下の通りです。ご参考になればと思います。

●ミルククリーマー

●泡だて器

●シェイカー

●茶筅

どの方法も『ダマになりにくい』という条件をそろえる為に、抹茶を茶こしでふるい、80度のお湯を使い、乾いた器に淹れました。

ちなみに今回は温度計を使用しましたが、なくても大丈夫です。80度のお湯を作る場合、沸騰させたお湯を別の容器に移し、再び元の容器に移すとだいたい80度位になります。さて、早速実験開始です。

その1 ミルククリーマーで抹茶ラテ

ラテを作るのであれば、やはりクリームのようにふわふわとした泡だろうと思い購入したのがこちら。HARIOのミルククリーマーです。ラテの表面に乗っているクリームみたいなミルクの泡が簡単に作れます。これで抹茶を攪拌しつつ、ふわふわミルクまでつくれ、一石二鳥だと思ったのです。

確かにふわふわミルクは簡単に作れました。ですが抹茶をお湯に攪拌させようとしたところ、ド派手に粉が飛び散ってしまい、上手く作れずに一回の試作で挫折してしまいました。美味しく作れる方もいらっしゃるようなので、私が不器用という事もあると思います。メーカーさんの説明書によると『ミルク専用』と記載してありますので、それ以降はおとなしくメーカーさん推奨の使い方にとどめています。

その2 泡だて器で抹茶ラテ

さて、次に試してみたのはシンプルに泡だて器です。これはスプーンより断然粉っぽさが解消されます。一般的にご家庭にあるものですので余計な出費も避けられ、一番手軽な方法なのではないでしょうか。カフェなどで注文する抹茶ラテでも時々粉っぽさを感じる事がありますが、それよりはなめらかになります。

抹茶と適量の砂糖を器に入れたらお湯を入れ、泡だて器で茶筅(ちゃせん)を振るように攪拌し、カップに移してミルクを注ぐだけです。

通常、薄茶を点てる場合は1.5g~2gの抹茶を40㏄~80㏄のお湯で攪拌します。お湯の量に差があるのは、飲む方の状況によって変わるからです。さっぱりとした茶をゴクゴク飲みたい時は80㏄位、落ち着いて茶の風味を楽しみたい時は40㏄~60㏄で作ります。

抹茶の量に関しては、以上のことを踏まえたら後は自分に合う味でアレンジするのが自宅で作る醍醐味です。

その3 シェイカーを使って抹茶ラテ

私個人のベストバイは、今回こちらの商品です。

大手スーパーにテナント入りしていたお茶屋さんでみつけた、シェイカー『FURUDAKEMACCHA』。伊藤園さんの商品です。とっても可愛らしいラッピングに吸い寄せられるように購入。900円の10%オフでした。ホット用にもアイス用にも使え、洗って何度でも使えるコスパの良い商品です。

2gの濾した抹茶を入れ、お湯100㏄(説明書で推奨している分量)を加えて30回程度振ります。

これは素晴らしい。粉っぽさも感じません。

ミルクと砂糖(我が家は冷たいものにも溶けるフロストシュガーを使用しています)を足してさらに10回振ると・・・とてもまろやかで、クリーミーさはカフェと同等かそれ以上かもしれません。写真では氷も足しています。

しかも付属に飲み口が付いています。

説明書には『水筒』と記載されているので、抹茶を淹れたシェイカーをバックに入れて外出しても楽しそう。あるいは2g入りのスティック抹茶を購入しておけば、外出先でもサッと作れます。

持ち運びが出来る点で、活躍シーンは多数ありそうです。何より、自宅で使うにしてもこれ一つで洗い物が完結するのが楽チンです。忙しい方が手軽に始めるにはとても良い商品だと思います。

そこで記事をアップした後、商品の購入方法も掲載しておこうとメーカーさんに確認してみたところ・・・、こちらの商品は製造中止(2018年11月19日現在)になっているとのことでした。店頭在庫で売り切れごめんの商品です。

お店のお姉さんが「ぶっちゃけシェイカーならこれでなくても何でも大丈夫です」と仰っていましたので、今度他のシェイカーで試してみようと思います。伊藤園さんが再販してくだされば一番いいのですが。

容器は耐熱100度と記載されていますが、お湯を入れる場合は60度以下に冷ましてからの方が安心だと思います。おおざっぱな表現ですが『飲んだ時に熱いと感じるけれど、とっさにフーフーしてしまうほどの熱さではない』位ですと、振る時も熱すぎてビックリするという事はありませんし、抹茶もダマにならずに溶けてくれます。

その4 茶筅で抹茶ラテ

さて次に、いよいよ茶筅(ちゃせん)を使って抹茶を点ててみました。点てた抹茶にミルクを加えてみたところ、とても美味しい抹茶ラテが出来ました。私が試した方法の中では一番クリーミーな口当たりです。茶筅で点てる、というと勝手も分からないし面倒な気がするかもしれませんが、実際にやってみると意外に手軽です。

茶道はもちろん奥が深いですが、「ダマが残らず、泡立てる」を目標にするレベルでしたら数回の試行錯誤で大丈夫です。私の技術レベルとしては、実質初心者です。子供の頃裏千家をちょっとかじった程度ですので点て方も忘れていましたが、『抹茶の点て方』で検索して出て来た動画や記事を参考にし、3~4回のトライでまあまあ飲めるレベルになりました。茶会を開くわけではなく、自宅でミルク割りにして飲むには十分すぎる味です。

抹茶の点て方は流派によって違うのですが、表千家はあまり泡立てず、半月を描いたように泡立っていない面が見える程度に点てるようです。こんな感じでしょうか。

一方裏千家の点て方は、ふわっとした泡で一面覆われるほど、しっかりと泡立てます。

他にもいろいろ流派はありますが、クリーミーな抹茶ラテを作りたいのであれば、裏千家の点て方がお勧めです。

★茶筅で点てた抹茶ラテの作り方★

抹茶・・・・・・・・・2g~3g程度

80℃程度のお湯・・・40㏄程度

牛乳・・・・・・・・・150㏄程度

砂糖・・・・・・・・・必要であれば適量

茶を点てる用のお湯を用意します。茶碗にもお湯を張り、茶碗も温めます。その時、茶筅もお湯に数分間浸し、竹を十分に柔らかくしておきます。茶碗は口が広く、茶筅が振りやすければ何でもいいです。例えばお料理用のボールやご飯茶碗、カフェボールなどなど。

茶碗が温まったらお湯を捨て、よく拭きます。茶碗に水分が残っていると抹茶がダマになり、美味しく出来上がりません。

茶碗に茶こしでこしながら抹茶をいれます。(抹茶は匂い移りしやすいので、容器から取り出すときは出来れば木製のスプーンがベストです)

お湯を椀底の端にそっと流しいれ、茶筅を振って攪拌します。

茶の点て方ですが、腕を動かさずに手首のスナップで縦にIの字を書くように茶筅を振ります。まず抹茶をお湯に混ぜるために底の方を攪拌し、十分攪拌されたら水位の中程で茶筅を振り、泡立てます。最後に泡の表面をMの字を描くように茶筅を振り、目立つ泡を消して表面を美しく仕上げます。のの字を描いて茶筅を引き上げると、泡が盛り上がって美味しそうに見えます。

点て上がったら茶筅はなるべく早く水かお湯で洗います。洗剤はNGです。ボールなどに水かお湯を張り、茶筅を振って抹茶を洗い流します。洗った茶筅は型崩れ防止用の茶筅置きにスポッとかぶせ、風通しの良いところで乾かします。

茶筅は竹で出来ているので、洗わずに放置したり、よく乾燥させなかったりするとカビの元になります。

点てた抹茶をマグカップ等に移し入れ、砂糖が必要な方は砂糖を足してミルクを入れます。飲み口の広いカフェボールがあればそれひとつで抹茶を点ててミルクを足す作業が完結するので、さらに楽です。

茶筅で抹茶はやはり鉄板の味

さて今回の結論ですが、趣味がてら味を追求するのであれば茶筅、より簡単にクオリティー高く作るのであればシェイカー、器材を買わずにトライするなら泡だて器でした。

コーヒーカップ2杯分:抹茶3g、お湯40㏄、ミルク240㏄使用

深い抹茶の味を楽しみたい方は、濃茶がお勧めです。濃茶を3g位、40ccのお湯で点て、200㏄程度のミルクで割ったアイス抹茶ラテ、砂糖なしでも苦みは感じません。

また、カフェの抹茶ラテを再現したい場合は薄茶をお勧めします。少量を2種類ストックして、その日の気分で使いわけるのもまた楽しいのではないでしょうか。

点てた抹茶を提供している喫茶も

鎌倉の浄妙寺内にある喫茶『喜泉庵』の抹茶セット。訪れた時、偶然ですが予約席の方々にお点前を披露しており、茶を点てる一部始終を観覧することが出来ました。通常は奥で点てたお茶が運ばれて来ます。観光名所やお寺では点てた抹茶を提供してくれるところがあるので、ちょっと覗いてみるのも面白いです。百聞は一見に如かず。茶道に覚えのある方が点てた抹茶の口当たりを参考にするのも、美味しい抹茶ラテを作るための近道です。

作りたての抹茶スイーツは目から鱗の美味しさ

開封した抹茶を2週間以内に飲めない時には、スイーツ作りに使ってみるのも楽しいです。

抹茶は開封したらどんどん鮮度が落ちていってしまう、繊細なお茶です。抹茶スイーツも、光の当たるところに無防備に出しっぱなしにしているのと、遮光や湿度管理をしながらしまっておくのとでは風味も発色も段違いになるそうです。

そうした観点から言いますと、自宅で作ってすぐ食べる抹茶スイーツは、風味の点でお店に勝るとも劣らない味といえると思います。

和菓子『浮島』に挑戦してみました。

白あん160g、上新粉40g、薄力粉10g、ベーキングパウダ―1g強、抹茶2g、グラニュー糖40g、卵黄3、卵白3

しっとりとしたパウンドケーキのような食感です。

また、白あん250g、上新粉45g、抹茶2g、グラニュー糖20g、卵黄3、卵白3で作ると、見た目にもわかるくらい重量感が増し、和菓子らしさが出てきます。

素材の配合を変えながら、色々な食感と味を楽しむのもいいですね。

抹茶の美味しい効果

抹茶や緑茶の色は、色彩心理学に沿って考えると「心の落ち着きと安心感」、「他者との協調性や社会との調和」を引き出す色です。そして栄養の面から考えますと、抹茶に含まれるカテキン、ビタミンEはアンチエイジング効果、カフェインやカリウムでむくみ解消効果、テアニンによりリラックス効果や不眠改善効果が得られるそうです。(コーヒーや他の緑茶よりは微量とはいえカフェインも含まれているので、ご自身のカフェイン耐性を考え、摂取量や摂取時間に気を付けましょう)

もともと抹茶は薬剤として鎌倉時代に中国から渡ってきたそうです。その後「茶道」にも抹茶が使われるようになり、今のように喫茶の目的で親しまれるようになりました。抹茶を使った茶道は日本独自の文化で、位の高い人達だけでなく庶民にも広く親しまれていた風習です。慣れてしまえば急須で緑茶を入れる程度とあまり変わらない手間で点てられる上、いろいろ嬉しい効果もある抹茶。是非お試しください。