引っ越ししてから1年以上が経ち、生活に支障が出ない程度のインテリアも揃いました。が、何かが物足りない。今一つ『生活感』がないのです。
極力生活感を排除して視界に入る風景をスッキリとさせる方が生活上ストレスは感じないのですが、殺風景すぎると仮の宿のような感覚といいますか、『この家で暮らしている』という感覚が希薄になります。
『自分の空間』であるという認識が持てないので、これがまたリラックスできないのです。
手持ちのインテリアに合う雑貨などが欲しいけど、飾る場所がない...。
ということで、まずは雑貨の居場所を作ることにしました。
インテリアに関することは他にも書いてありますので、是非ご覧ください。
ダイニングに配置した、電化製品の上の壁面。オーブンのビジュアルが最近スタイリッシュになったとはいえ、それだけだと何やら殺伐とした雰囲気です。
ここにL字型の棚受けを付け、ヒノキの一枚板を使って棚を取り付けてみることにしました。
ですが、DIYなど無縁に生活してきていきなり棚付けは難易度が高く...。まずはお手本をみてから、と自分に言い訳しつつ、今回は棚板と棚受けを用意して、ホームメーカーの工事部の方に壁付けをお願いしてしまいました。
その作業を観察して、次回はもちろん自分で付けてみようと思っております。
さて、今回どうしても演出したかったのが、『木のぬくもり』でした。
まず初めにネットなどで既成の棚板を探してみました。ですが、自分のイメージにドンピシャなものが見つかりません。であれば、板からオーダーしてみようという事になり、無垢の一枚板を購入することにしました。
塗装が施され、造りこんだテイストの棚もいいですが、無塗装の無垢板は何とも言い難い穏やかな雰囲気を演出してくれます。もちろん蜜蝋ワックスを塗って木材の保護をしますが、極力自然の風合いを残して設置したいと思います。今後雑貨等を買いそろえる軸といいますか、「テーマ」は『自然の風合い』となることが決定です。
九州の材木屋『木のやすらぎ館』で見つけたヒノキの一枚板。長さ約192センチ、幅は約37センチ、厚みは約3センチです。「耳つき」といって、サイドが真っすぐカットされておらず、木の自然な曲線が残された、2つといって同じものがない美しい一枚板です。
金額はある程度かかりますが、この一枚板から棚板を何枚か作れるのでトータルで考えるとさほど高くなくなるのではないでしょうか。今回はリビング用に2枚、キッチン用に1枚、合計3枚、希望の長さと奥行きにカットして頂きました。加工料は別途1,000円かかりますが、サンドして綺麗に仕上げて送ってくださるので、自宅では木の表面を蜜蝋でコーティングするだけですぐに使えます。
楽天でこちらの店舗の木材を見ることができますが、実際に購入するのであれば、店舗のホームページから直に発注した方が金額が安くなります。あるいは直接ご連絡しても受付けてくれます。私が購入した板はネット価格が13,000円でしたが、店舗に直接連絡して購入した金額は11,000円です(加工料除く)。
注文した3枚の他、余った木材も併せて送ってくださいました。その木材でコンソールを作る予定です。
購入した板は、無塗装です。表面をコーティングして、湿気やホコリから木を守ってあげる必要があります。木材にオイルフィニッシュする場合、えごま油や亜麻仁油等、乾性のオイルを塗るのが基本だそうです。オリーブオイルなどの不乾性オイルは板がべたつくので向かないそうです。
念のためお店の方に電話でオイルを塗ってもいいか確認してみました。電話してよかったです。ヒノキはオイルと相性が良くなく、塗りムラができやすいとのこと。極力オイルは避け、蜜蝋がいいとのご説明を受けました。
そこでネットで探してみたのですが、蜜蝋ワックスといってもえごま油や亜麻仁油等が配合されているものが多く、しかも蜜蝋がどれくらいの比率で配合されているのかは表示されていません。中には表示の先頭に記載されているのが蜜蝋ではなくオイルだったりするものも。成分表は、より多く配合されているものから表示する義務があります。
迷った挙句、『まな板用』と説明されている蜜蝋ワックスを購入することにしました。「市販の蜜蝋ワックスよりも防水性、防菌性を高めるため蜜蝋の濃度を濃くし硬めに作っています」とのこと。
成分は「蜜蝋・亜麻仁油」という表示でした。
『蜜蝋ワックス 蜜缶』。90センチ~110センチが3枚、50センチ~60センチが2枚、計5枚に塗って、半分くらい使いました。
木綿の布を2枚、用意します。我が家では、使い古してそろそろ捨てようと思っていたテーブル布巾とバスタオルを使用しました。
テーブル布巾にワックスを付け木材の表面全てに塗布します。乾性のワックスなのでべたつかず、塗った傍からさらさらですが、仕上げにもう一枚の布で乾拭きします。
小さい方の板はワックスを塗っておらず、長い方の板はワックスを塗っています。若干色が変わりますが、少し濡れたような感じの色になるというだけで、劇的な変化はありません。
使用した布2枚はびしょびしょに濡らして保管し、次回のごみの日に速やかに捨てます。オイルのついた布を放置しておくと発火する恐れがあるのだそうです。その対策として布をびしょびしょに濡らしておくのが良いとのことです。
『FUTAGAMI』の真鍮棚受け
リビングダイニングは、オフホワイトの壁紙や乳白色のインテリアと、淡い明るさの雰囲気がメインなので、棚受けは真鍮にしました。
当初、大小2つの棚を付ける予定でしたので、棚受けも大小2種類購入しました。ですが、棚が部屋のイメージをどれくらい変化させるかまだ想像できなかったので、とりあえず1つ付けてみることにしました。
真鍮が優しい挿し色となって、のっぺりとした壁面に温かな表情が出ました。
そして何よりもヒノキの耳の曲線の美しさ...。イメージ通りでした。部屋の雰囲気を穏やかにしてくれます。
そしてキッチンです。
キッチンのライトがレトロ調のアイアンなので、棚受けも黒のアイアンにしました。凹型で、板をネジ止めせずに乗せるだけのモノを選びました。場所が場所なので、板が汚れたらすぐに取り換えられる方が、気軽に使えると思ったからです。
カットを注文する際に「メインはリビングの棚板なのでキッチンの棚板の奥行きはとれる範囲の幅でいいです」とご説明したため奥行きは全くあっていませんが、ワイルドな曲線に大満足です。
今回私がやったDIYといえばワックスを塗るくらいでしたが(DIYと言っていいのでしょうか?)、棚を壁付けする作業はよく観察していたので、これから本格的にチャレンジしてみようと思います。
今後、ブログにアップできるほどのクオリティのある作品(?)ができましたら、載せたいと思います。